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気功の学校・気楽編 二十二

Hakuyusi_3

京都北白川・瓜生山山中に
「白幽子巌居蹟」はあります。

京都市バス3系統「北白川仕伏町」行の
バスに乗って終点までゆられ、
日本バプテスト病院の駐車場横を抜けて山道へ入ると、
道の脇には、さらさらと白い砂の上を
綺麗な小川が流れています。
このあたりの山は水晶や長石を主成分とする花崗岩が多く、
細かな白い砂となって川に運ばれていくのです。

瓜生山は比叡山の裾にある
標高三百メートルほどの小さな山で、
自然林がよく保存されていて、
気持ちの良いハイキングコースになっています。

訪れたのはちょうど大文字の送り火の前日でしたが、
木のトンネルの中は適度に涼しく、
ここ数日続いていた猛暑を忘れてしまうほどでした。

巌居蹟には、
小川の源頭あたりに掘られた小さな井戸と、
南向きに半円形に広がる大きな岩が残っています。
そこに白幽子が住んでいたというよりは、
修業や瞑想をするための特別な場所のように感じました。

岩のちょうど真ん中あたりに
少しだけくぼんだところがあり、
そこに座ると、
何かに守られているような感じで
ポカンとしてしまい、
いつまでもそこで座っていたいような気分になります。

白幽子は、
臨済宗復興の祖とされる白隠の
気功の先生にあたります。

白隠は二十六才頃に
寝食を忘れるほどの猛修業をしますが、
心身の乱れからいわゆる禅病になります。
頭はのぼせ、手足は冷たくなり、
心は疲れ果て、夜も眠れず、
幻覚にも苦しんだと言われています。

そんな折に、
京都比叡山白川に
白幽子と名乗る医術に長けた仙人がいることを聞き、
その元を訪ねて、
「内観の法」と「軟酥の法」を教わります。
このあたりのことは、
白隠が七十三歳で記したという『夜船閑話』にあります。

「内観の法」というのは、
心身をリラックスさせてゆっくり腹式呼吸しながら
入静(軽い催眠状態)に入り、
腰部より下に気を集める方法です。

「軟酥」というのは、
やわらかなクリームのことです。
美しく香りの良い丸薬が頭の上にあり、
その素晴らしい薬が溶けて
体の中を上から下に順々に潤していく様を
イメージしていきます。

白隠は、この秘法をこの瓜生山山中で教わり、
禅病から抜け出して八十四歳まで生きたと言われています。

確かに秘法ではあるのですが、
腹式呼吸で丹田や下半身の気を充実させることも、
イメージを使って全身をリラックスさせる方法も、
今では比較的ポピュラーでやさしい気功です。

白隠は修業に熱中して病気になったわけですから、
基本中の基本みたいなシンプルな処方が
いちばん適していたのかも知れません。

帰りは地蔵谷から北白川ラジウム温泉へ。
尾根道があまりにも気持ちよく、
もう少しで比叡山にまっすぐ登ってしまうところでした。

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