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気功の学校・気楽編 四十四

新しい気功の本の執筆に入りました。
そして昨日、本文が書き上がりました。

今度は手軽な新書版です。
実用性を前面に出しながら、
気功全体の歴史や流れを大胆に整理し、
生命の輝きに光をあてていく。
そんな本になりそうです。

そんなこともあって改めて本や資料を読んでいます。
そうして見直してみると、
今まで気づかなかった新しい発見があったり、
大きな流れが見えてきたりして日々心を新たにしています。

面白いと思ったのは、中国の多様さと懐の深さです。
例えば医療の面では、漢方や鍼灸などの中医学は、
西洋医学が入ってきてもずっと支持されていて、
ごくあたりまえに共存しています。
また宗教の面でも、儒教、道教、仏教の教えのそれぞれが、
独特の光彩を放ちつつも、いろんなところで融合しながら共存しています。
そして、武術の世界でも、
各派が個性的で一子相伝みたいな厳格な秘密主義があるかと思うと、
意外と同じものを共有していたりして、
ものすごく多様で、一つ一つが深く、
なおかつ渾然一体としてなんとなくその広い大地の上に同居している。
私はそんな感じを受けるのです。

その他にも易、暦、漢字、風水など
古くからの伝統的なものの中に詰まっている面白さは
こんこんと湧き出してくるようで尽きることがありません。
それと同時に、あまりにも多様で、神秘的、呪術的なところも多く、
玉石混淆でどこから手をつけていいか分からないようなところもあります。

そんな土壌から一九五〇年頃に、
にょきにょきと次々に芽を出してきたのが気功で、
やっと葉が開いたかなというところで、
文化大革命の思想や迷信一掃の大嵐が十年近くも吹き荒れ、
気功だけでなく中国の文化全体が壊滅的なダメージを受けます。
ところがそこでへこたれないのがすごいところで、
迫害にもめげず文革中の公園で果敢に気功を指導するような豪傑が出てくるのです。
それが、ガンを治すことで有名になった郭林さんの新気功です。
「気功」自体がまだ新しい言葉なのに、
そこに「新」と付けたところに当時の彼女の並々ならぬ苦労が伺えます。

文革が終わると、今度は土の上のコンクリートがはがされたように、
一斉に、もっとたくさんの芽が吹き出し、
グングンと枝葉を伸ばしそれぞれの花を咲かせはじめますが、
抑圧がほどけて吹き出したものの中には行き過ぎが混じってきます。

そこに象徴的に起こったのが
グーグルの検閲拒否でも有名になった九九年の法輪功事件です。
全ての気功グループは解散、政府が認めた気功以外は禁止。
そんな気功受難の時代に気功協会も誕生し、
幸運にも最晩年の劉漢文恩師との濃密な交流が叶いました。
各地の気功グループとの交流も密になり、
気道との出会いもちょうどこのタイミングでした。
そこから十年。
おおらかな日本の土壌の中で日々成長してきた気功の姿が
一冊の新書にまとまります。

          NPO法人気功協会運営責任者 天野泰司

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